プロフェッショナル原論
個人的経験を膨らませ過ぎ
著者はコンサル業という事だが、一般にはコンサル=虚業との認識があり私もそう思っていた。 本書を読んでもこの印象が完全に覆る事は無かった。
プロの例として医者などを挙げているが、具体的取材に基づいたエピソードが紹介されるでもなく個人的経験以外の部分はすべて著者が頭で想像して書いているように思われる。
医者の中でもプロフェッショナリズムを感じさせるような人間は極一部に過ぎない。
一言で言うと情報量に乏しいため読んだ端から内容を忘れてしまいそうだ。
手厳しいかもしれないが、「かくあるべし」との理想論が実際の役に立つ事は驚くほど少ないものだ。
学術書
プロフェッショナルの定義とその歴史、
あり様などが書かれています。
決して、プロフェッショナルのなり方みたいな
実用的な話は一切書かれていません。
著者のプロフェッショナル論が
延々と記されているだけですので、
HowToを期待される方は、
読まないほうが宜しいかと思います。
個人的には、中々面白かったです。
コンサル、士業を目指される方へ
経営コンサルタントの筆者が、「プロフェッショナル」とはどういったものなのかを定義し、
昨今プロフェッショナルによる不祥事が続くなか、プロフェッショナルと言われる職業人のもつべき
仕事に対する価値観や倫理観を改めてまとめたものです。
本書では、プロフェッショナルとなりうる職業として弁護士や医師、会計士などの士業をあげています。
こうした職業においては、使命感、公共への貢献、自らの利益を追求しないと言ったような共通項があり、
彼らは自身に対する「誓い」(医師における「ヒポクラテスの誓い」のようなもの)を立て、
職務を行うことが求められます。
プロフェッショナルの要件として、筆者は以下のように整理しています(この辺りコンサルらしいですが)
■形態的要件
・高度な職能の保有
・特定のクライアントの問題解決
・インディペンデントな立場
■意味的要件
・公益への奉仕
・厳しい掟の遵守
高い職業能力はもちろん、プロフェッショナルをプロフェッショナルたるものとしているのは、
実はこの「意味的要件」が非常に大きい。
厳しい掟とは、
顧客の利益を第一に考え、時には苦言も呈し、
顧客の利益を最大化するための「顧客利益第一主義(クライアントインタレストファースト」である事。
そして、その仕事においては問題解決の結果を必ず出すと言う「成果主義(アウトプットオリエンティッド」であり、
そのプロセスは重視されない事。
さらに、より高度な問題解決のため、日々知識や技術を磨き続ける「品質追求(クオリティコンシャス」。
こうした仕事を実現するため、コストベースで考えるのではなく、「価値主義(バリューベース)」で考え、手間や費用は惜しまない。
そして、これら自分の仕事対してすべての権限と責任を負う「全権意識(センスオブオーナーシップ)」の考えが貫かれている必要があります。
これは現在、人気の高い職業の一つであるコンサルタントにも同様に言える話であり、
高度な知識やクライアントを第一に考える姿勢など、むしろ、国家資格などで保証されていないがために、
自らが律していく必要があると筆者は言います。
前職では事業会社のサラリーマンであり、サラリーマン的発想から抜け出せないまま、
コンサル業界に入りましたが、コンサルタントとしての仕事のスタンスについて、
本書で多く学べた気がします。
コンサルタント、士業を目指す方、もちろん、現職の方にもお勧めです。
波頭 亮

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発売日: 2006-11-07
発売元: 筑摩書房
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